●融資

 

「融資」とは、資金を融通すること、つまり資金を貸すことを言います。

 

●資産売却

 

「資産売却」とは、文字通り資産を売却することを言います。

 

「自分には売却する資産なんてないよ」

 

 という経営者もいることでしょう。しかし意外なものが売却できたりするのです。詳しくは11章で後述します。

 



 

●出資

 

「出資」とは、資金を企業に提供し、出資者が経営に参加することを言います。融資は資金を貸すことなので、必ず返さなければなりませんが、出資とは資金を企業に提供して出資者が経営に参加することであり、言わば「会社の一部を買う」ことです。

 

 そのため出資は融資のように返済という行為は伴いません。

 

●知人からの調達

 

 また中小企業でよく見るのは、「知人からの調達」です。

 

 融資、出資、少人数私募債の形があります。

 

 知人からの調達は、この本では1つのテーマとして考えるようにします。

 

 では次項で、それぞれの資金の出し手を見ていきましょう。

 

 資金の出し手

 

◆(1)融資の場合の資金の出し手

 

 融資の資金の出し手には、次のものがあります。

 

・銀行・信用金庫・信用組合(以後、銀行と表現)

 

・政府系金融機関

 

・ノンバンク

 

●銀行

 

 銀行は、預金者から預金を集めて、企業や個人に融資を行い、融資を受けた企業等から利息を受け取って、収益を得ています。

 

●政府系金融機関

 

 政府系金融機関は、財政投融資や預金などで資金を集めて、企業や個人に融資を行います。銀行と同じで、利息を受けて収益を得ています。

 

 一方でノンバンクは、銀行でない金融会社のことです。預金で資金を集める機能は持たず、銀行から自ら融資を受けて、それを元手に企業や個人などに融資する会社のことを言います。

 

 消費者金融、事業者向け金融、カードローン、クレジットカードのキャッシングなど、銀行・政府系金融機関以外でお金を貸すところは全てノンバンクと考えてください。

 

 銀行と政府系金融機関との違いは、民間企業か、政府が出資する会社か、ということです。企業への融資は通常、銀行主体で行われ、政府系金融機関はそれを補完する役割を持っています。

 

●ノンバンク

 

 ノンバンクは、銀行・政府系金融機関より、融資審査の柔軟性が高い、つまり審査がゆるいと言えます。ただ、そのぶん、融資をした資金が貸倒れとなるリスクは高く、貸倒れに備えるため金利は高く設定されます。

 

 銀行・政府系金融機関の金利は、年利0%台〜3%台までですが、一方でノンバンクは年利5〜20%です。融資を受けるほうとしては、金利は低いに越したことはありません。そのため企業は、まずは銀行・政府系金融機関で融資を受けるのが普通です。

 

 しかし審査が通らず、これらから融資を受けられない企業もあります。そのような企業は、ノンバンクでの融資を目指すのも、資金調達の1つです。

 

 以前は、ノンバンクを企業は使うべきではない、と言われた時代がありました。法律による年利の上限が約30〜40%であったため、利息も含めたらとても返せるものではなかったのです。また企業に関係のない保証人、いわゆる第三者保証人をノンバンクはとって、企業が返済できないことを前提として第三者保証人へ取立てすることが多く行われ、社会問題になりました。

 

 その後、過払い利息の返還請求※により、多くのノンバンクが淘汰されました。またノンバンク業界でも法律の遵守が徹底されるようになり、行きすぎた取立てが少なくなりました。

 

 品のよいノンバンクが残り、以前に比べたら金利も下がり、ノンバンクは使いやすいものになりました。

 

 万が一、返済できなくなっても、きちんとノンバンクに相談すれば、違法な取立てをされず相談に乗ってくれます。

 

 ただ、ノンバンクから融資を受けている企業は、その事実だけで銀行・政府系金融機関からの評価は下がることになり、それらからの融資が受けづらくなります。

 

 バランスを考えながら、どこで融資を受けるかを考える必要があるでしょう。

 

※過払い利息の返還請求

 

「過払い利息の返還請求」とは、債務者側からノンバンクへの、グレーゾーン金利による過払い利息の返還請求のことです。

 

「グレーゾーン金利」とは、利息制限法の制限金利15〜20%(融資額によって異なる)と出資法の制限金利29.2%(以前)の間の金利を言い、そのグレーゾーン金利分の利息を金融業者が過大にとった、利息の返還請求を言います。

 

●ノンバンクと闇金の違い

 

 なお、闇金やみきんとノンバンクを混同する人が多いですが、その違いを区別し、闇金は使わないように気をつけなければなりません。

 

 ノンバンクは貸金業登録を国や都道府県に行っていて利息制限法など法律を守っています。対して、闇金は貸金業登録もなく、法律を守っていません。

 

 ちなみに、融資を行う会社が、貸金業者登録があるかどうかは、金融庁の「登録貸金業者情報検索サービス」というホームページで検索できます。

 

 法律を守りながら融資するのがノンバンクで、法律を無視して、トイチ(10日で1割の利息)などでお金を貸すのが闇金です。

 

 融資を行うと謳うたっている会社の名刺やチラシに貸金業登録番号が書いてあっても、闇金が貸金業者を装っていることも多いので、正当な貸金業登録業者なのか、しっかり調べたいものです。